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ずっと傍に……
第26章 道しるべ…
そんなことがあったなんて知らなかった。
きっと私を心配させたくなかったから言わなかった事だと理解した。
そして、時田病院で特別室に入院していたことも説明がついた。
「父から聞いていたよ。こんなのいらないのにって愚痴を零していたそうだよ。結果的にはふたりに残せるものがあってよかったとも言ってたかな?友紀也は人を寄せ付けない部分があってね。遺産問題の前からなんだけど、遺産問題があってからは尚更寄せ付けなくなって・・・]
「それは、竹吉さんに聞いたことがあります。寄せ付けないけど、一度懐に入ればとことん気を許すって」
「そうだね。気を許す人は少なかったけど、友紀也の周りには信頼する友達ばかりが集まっていたよ。浅く広い友達より、深く狭い友達を選んだって感じかな?」
甲斐田さんの言葉で、千佳と咲の顔が浮かんだ。
私も友達が多いほうではないけど、その友達と呼べる相手は生涯変わることのない大切な人だから、友紀也の考えも分かる。
きっと私を心配させたくなかったから言わなかった事だと理解した。
そして、時田病院で特別室に入院していたことも説明がついた。
「父から聞いていたよ。こんなのいらないのにって愚痴を零していたそうだよ。結果的にはふたりに残せるものがあってよかったとも言ってたかな?友紀也は人を寄せ付けない部分があってね。遺産問題の前からなんだけど、遺産問題があってからは尚更寄せ付けなくなって・・・]
「それは、竹吉さんに聞いたことがあります。寄せ付けないけど、一度懐に入ればとことん気を許すって」
「そうだね。気を許す人は少なかったけど、友紀也の周りには信頼する友達ばかりが集まっていたよ。浅く広い友達より、深く狭い友達を選んだって感じかな?」
甲斐田さんの言葉で、千佳と咲の顔が浮かんだ。
私も友達が多いほうではないけど、その友達と呼べる相手は生涯変わることのない大切な人だから、友紀也の考えも分かる。