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ずっと傍に……
第26章 道しるべ…
「田崎が学生の時から付き合っていなかったか?」
その言葉に血の気が引いた。
誰にも知られてはいけない事で、一生隠し通すとふたりで決めたことだった。
それなのに小林先生が気がついていたことに愕然とした。
「その表情からして当たってたな…」
「ちがうっ…友紀也ッ…桜木先生とは卒業してから―――――」
「別に責めるつもりも、誰かに言うつもりもないから安心しろ」
慌てる私と正反対に小林先生の言葉は落ち着いていた。
そして、私の頭をガシガシと荒っぽく撫でてくる。
「もし、今のお前が学生だったら何が何でも引き離すところだが…もう過去の事だ…それにお前とつきあったことで桜木先生は良い先生になった…まぁ、当時に村上先生にばれなかったのが救いだな。バレていたらどんなことになっていたのか…想像しただけでも怖いぞ!!」
さも面白そうに笑う小林先生にホッとする。
「村上先生は…学生の頃から目の敵にされていました…桜木先生の元に通う私が煩わしかったようで…」