この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ずっと傍に……
第26章 道しるべ…
「もちろん…すぐにとは言わん…そんな気分にもなれないだろうしな…けどな、頭の片隅にでも覚えていて欲しい。桜木先生は田崎に教壇に立っていて欲しかったと言う事をな。俺もお前には立って欲しいと思う…桜木先生の意思を継いで…そうすれば桜木先生の意志は生き続ける…消えて無くなることはない」
その言葉が心に染み渡る。
友紀也の願いは私が生き続けるとこ、そして、私が教壇に立ち友紀也の意思を継ぐこと…
「先生…桜木先生の意志…私に継げると思いますか?」
「ああ…一番近くで見て来たんだ…桜木先生が何を目指し何を強く推し進めていたのか分かっているのは田崎だろう?その田崎以外誰が継げる?もちろん直ぐにではない…現場で経験を積み、日々成長し徐々にやればいいと思っている」
小林先生の言葉は私に、小さな…小さな希望をくれた。
未来に光を見いだせなかった私に、生きる未来を見せてくれた気がした。
私が友紀也の意志を継げば、友紀也の意志は生き続ける…消えることはない。
だけど私が生きることを諦めてしまったら??
その瞬間に友紀也が生きてきた全てが消えて無くなる…