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第27章 舞い降りる奇跡…

顔を上げると、幸せそうに笑っていた。
いつの間にか志保さんから志保に代わり、ふたりの仲の良さを感じた。

「大地くんが志保さんを支えたんだね…」

そう呟くと、大地くんは辛そうに顔を歪めた。

「…ごめんな。…最後までヒナを支えてやりたかったんだけど…志保の事も放っておけなくて…ひとりで辛くないか？」

大地くんは優しいなと思った。
私より志保さんを取った事に対して罪の意識を持っていると感じたから。
そんなこと感じなくていいのにと思う。
だって大地くんの人生は大地くんのモノ。
好きな相手を一番に考えてほしい。

「辛かったよ…苦しくて、何度も死のうとも思った…それでも死ねなかった…色々と友紀也は道しるべを作ってくれていたの。私が後を追わないように色々と…きっとこの先も私の行く道を照らしてくれていると思う…あの人は私のずっと先を行くの。だから私は大丈夫…大地くんが責任を感じることもないから…でも気にしてくれてありがとう」

まだまだ、自分の進む道を模索している段階だけど、前に進みたいと思うようになっていると告げると、うれしそうに笑った。


そして…