この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ずっと傍に……
第27章 舞い降りる奇跡…
「だったら…これもヒナの道しるべになるのかもな…」
大地くんはそう言って一枚の封筒を渡してくれた。
そこには『陽葵へ』と友紀也の字で書かれてあった。
「志保が友紀也さんから預かっていた手紙…ヒナの誕生日に渡して欲しいって…自分より俺が良いだろうって預かってきた。」
友紀也の手紙を持つ手が震えた。
友紀也が亡くなって約3か月…こんな形で友紀也に会えるとは思っていなかった。
「友紀也さんって凄いな。俺だったら絶対にできないよ…だけど、それだけヒナの事を大事に思ってたんだよな…いなくなっても愛されてるって幸せだな。ヒナ…俺帰るから…ゆっくり読みな…HAPPY BIRTHDAYヒナ」
軽く頭をポンポンと撫でて帰って行った。
大地くんを見送ることも出来ずに、ただただソファーに座って、受け取った手紙を眺めていた。
友紀也からの手紙。
それも、私の誕生日に送ってくるなんて友紀也らしい…
どんな内容が書かれているのかドキドキしながら封を開けた。
その中には、淡いピンク色の便せんが入っていて、そして友紀也の字で綴ってある。