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ずっと傍に……
第27章 舞い降りる奇跡…
最後に友紀也が食べてくれたのは中華粥だった。
本当は身体が受け付けないのに無理して食べてくれたのは、きっと、私の料理を食べられるのが最後だと分かっていたから…

『美味しかったですよ。入院中だと言うのに陽葵の手料理が食べられた事は僕の幸せですね。ステキな奥さんを迎えられて僕は世界一の幸せ者です。』

中華粥さえ食べるのがやっとなのに、私に心配かけさせまいと力なさげにも微笑んだのをいまだに覚えている。
弱っていく友紀也を見続けるしかできなかった私が唯一出来る事。
それが料理だった。

『食は生きる源。食がなければ人は生きていくことはできない。どんな薬よりも、陽葵くんの手料理が一番の薬だよ』

毎日作って持って行っていた私に学先生が言ってくれた言葉。
そんな事を思い出していると、ユキもビールとおつまみを手にソファーに座った。
トマトとモッツァレラチーズのバジルソースは甘い梅酒にぴったりで、ふたり並んで軽く乾杯をする。
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