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ずっと傍に……
第27章 舞い降りる奇跡…
「それで、さすがにこのままじゃ本当に死んじゃうなって思って病院に行こうと思って家を出たんです。時田総合病院って知ってますか?そこの院長の弟さん…学先生って言うんですけど知り合いなので相談しようと思って」
最後まで話すと、恭平さんは大きな溜息をつき、真剣な眼差しで聞いてきた。
「陽葵…そのユキって男とエッチする時、避妊はちゃんとした?」
その問いに、私は小さく首を振った。
ユキとは一度も避妊をしたことがなかった。
「じゃあ…最後の生理はいつ?」
言われて考えても正直分からない。
友紀也と一度別れた冬。
食欲もなく食べられなくなった時から生理不順で正しい日が分からなくなっていた。
それを正直に話すと、恭平さんは呆れたように私の頭をガシガシと乱す。
「なんで避妊しない?避妊しないと妊娠する確率あるって考えなかった?」
恭平さんの言葉に愕然とした。
正直、妊娠という考えは一切浮かばなかった。
だって、ユキは大丈夫だと言ったんだから。
それでも、ユキが私の前から姿を消して2か月、一度も生理はきていない。