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ずっと傍に……
第27章 舞い降りる奇跡…
「とりあえず検査してもらおう…俺も一緒について行くから、なっ?」
恭平さんは私の手を握って、呆れていると言うより心配そうな顔で覗いてきた。
だけど、そこまで甘えるわけにはいかずに断ると、また髪の毛をガシガシと撫でる。
「俺さ…陽葵に救われたって言ったろう?それなのに俺は何もしてやれてない。背中を押すつもりが押されてそれっきり…みっともないと思わない?それに。一年ぶりに会ったのが今日っていうのは、一緒に行ってやれって言われてるような気がするんだ。だから甘えろ…今…一人で辛いんだろう?」
ニカッと笑う顔に自然と頷いていた。
この2か月、心細くて誰かに傍にいて欲しかったけど、誰にもそれを言えずに我慢してきた。
誰かに縋りたい、誰かに甘えたいと…
決まれば早い方が良いという恭平さんの言葉に、そのまま病院に行くことにした。
外に出て歩き出せば容赦ない太陽の光が突き刺さりクラリと眩暈が襲った。
それと同時に襲い掛かる倦怠感。