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ずっと傍に……
第27章 舞い降りる奇跡…
『もう…からかわないで!!』
プイっと顔を背けると、頬に手を添えて友紀也の方に向けさせられた。
瞳と瞳がぶつかり、そして唇が重なった。
久しぶりに触れる友紀也の唇に震えているのが分かる。
二度と触れられないと思っていた唇に気持ちが昂り高揚する。
『キスの仕方…忘れましたか?少し口を開いてください』
そう言われて口を少し開くと、友紀也の舌が私の口の中に入ってきた。
探るように口内を荒し、そして私の舌を見つけて絡めてくる。
数ヶ月ぶりの友紀也とのキスに身も心も蕩けそうになる。
もっと欲しいと自分から絡めると、友紀也はそれに答えてくれる。
何度も何度も深く絡めながらお互いの心が満足するまで続けた。
唇が離れたのはどれくらしてからだろう。
お互いが肩を上下に揺らしながら息をするほど激しく長かった。
『陽葵…愛しています…これからもずっと…』
『私も…友紀也を愛してる…裏切って…ごめんなさい』
そう伝えると、そっと私を解き放し、私のお腹にそっと触れた。
『裏切りではありませんよ…僕が望んだことです…僕が陽葵に与えてあげられなかったモノを彼が陽葵に与えてくれた…ありがたいと思っています…これは陽葵が生きていく糧になるでしょう…この子の為だったら陽葵は生きていく…強く…』