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ずっと傍に……
第28章 幸せの時の中で…
「あの時は色々ありがとう…あんな場所で恭平と会うのも偶然だと思ったけど、まさか元に戻れるとは思ってなくて…陽葵さんのおかげね。ずっとお礼が言いたいって思ってたんだけど、恭平が陽葵さんとは連絡を取らない。何かあればまた会えるから、その時にお礼を言えばいいって…なんか運命みたいな感じでちょっと焼いちゃった」
ペロッと舌を出してお茶目に話す夕実さんは思った通り、可愛らしい人だった。
そして気さくに話してくれる感じは恭平さんと同じで気負いなく話せた。
「恋愛感情は…お互いになかったと思います。ただ…お互いが必要で…戦友と言った方がいいですね。前に進むために戦う友みたいな…その進む道は別々だと言うことはどこかで感じてました。」
「それが羨ましいなって思った事もあったの。それでも今は私を許して傍にいてくれている。それだけで私は幸せだなって。恭平ね。言ってたんだ。陽葵さんには背中を押してもらったけど自分は何もできてないって。その時がきたらきっと再会するから、その時は何も言わないで欲しいって。それが今なんだろうね。私も陽葵さんの力になりたい。陽葵さんがその子を産むと決めたんだったら私は応援したいって思ってる。迷惑じゃなければ応援させて欲しい」