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ずっと傍に……
第28章 幸せの時の中で…

「難しかったか…だったら…これからずっと、どちらかのハンバーグしか食べられないとしたらどっちがいいかな?」

「ママの!!!ママのハンバーグがいい!!!」

次の質問には即答だった。

「このハンバーグも美味しいだろう?どうしてママのなんだい?」

「あのねあのね…ママのハンバーグはね。ママがね、コネコネしてパンパンしてジューッってやくの。ボクのためにママはつくってくれるの。ママ、いつもニコニコしてコネコネパンパンするの。ママのニコニコのおかお、すき。だからママのハンバーグがすきっ」

興奮したかのように言葉を並べる友也に涙が出そうになった。
こんなにも私の事を見ていてくれたなんて知らなかったから、うれしかった。

「陽葵さんだったかな?料理とはそういうものだと思うよ。ここでは出来た料理しか見ない。だけど家ではその過程まで見ることが出来るし、その料理にどれだけの愛情が注がれているのかも分かる。この店のハンバーグを美味しいと言ってくれる人はたくさんいるし何度も足を運んでくれる常連さんもいる。だけどね。その人たちにとても、このハンバーグが一番じゃない。一番は母親が作ってくれたハンバーグ…俺はそう思っているよ」
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