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ずっと傍に……
第28章 幸せの時の中で…
「ご両親に会う時…怖くなかったですか?また拒絶されたらって…」
それが、会いにいけない一番の理由だった。
最初に一線を引いたのは私だったのに、これ以上嫌われたくなくて会いに行けないでいるのが本音。
「そうね…怖かったかな?でも、何より恭平と幸せになりたかった。恭平に新しい家族をつくってあげたかった。その想いの方が強かったかな?」
「陽葵もさ。友也の為に強くならなきゃ…学先生に言われてるんだろう?友也の事。今までは何もなくてよかったけど、これから先の事を考えると、ちゃんと話して力になって貰わないと」
「守る者があれば人は強くなれるの。それは好きな人だったり子供だったり、人それぞれ違うけれど…陽葵ちゃんは友也くんを守るためには何でもできる。そうじゃない?」
友也を守るために何でもできる…
そう思いながら一番しなくてはいけないことをやっていなかったことに気がつかされる。
友也の命に係わる事なのに私は…
「友也が一番大事です…友也を何が何でも守りたい…私ができることなら何でも…」
そう言葉にすると、恭平さんも夕実さんも頑張ってと言葉を残し帰って行った。