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ずっと傍に……
第28章 幸せの時の中で…
「ママ?ママのママとママのパパってどうかくの?」
字をまだ書けない友也は、私が書いた文字を真似て書いている。
手紙を書くと言ったのだから文字を書きたいと思い、おじいちゃん、おばあちゃんと違う紙に書いて渡した。
「友也、ママのママはおばあちゃん、ママのパパはおじいちゃんって言うんだよ。だから、これはおばあちゃんとおじいちゃんね。」
説明を受けながら、友也は一所懸命に私の字を真似て書き上げた。
“ん”が逆を向いているけどそれを注意することはない。
今は字を書くのが楽しい時期だから、その楽しみを奪いたくなかった。
「つぎはね~…なにかこうかなぁ~~…おしゃべりしようね、にしようかな?」
おしゃべりしようねと一緒にあおいおにいちゃんと文字も付け足した。
「蒼お兄ちゃん。ママの弟も入れてあげてね。きっと友也と遊んでくれるよ。」
「わかった。なかまはずれはダメ…ないちゃうもん」
といいながら、一生懸命書き始めた。
描いている間、私は空を見つめて平穏な時間を楽しんでいた。
書き終わったと見せてくれた手紙に一言添えてポストに入れ帰ることにした。