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ずっと傍に……
第28章 幸せの時の中で…

「可能性はないかな…それでいいと思ってる。友也がいれば私は生きていける…友紀也が亡くなって…死ぬことばかり考えてた。それを救ってくれたのはこの子だった。たぶん、この子がいなかったら私もこの世にはいなかったと思う。」

「それだけ…桜木先生が好きだった?」

蒼の言葉に懐かしさを感じて笑った。

「桜木先生かぁ…蒼にとっては友紀也はいつまでたっても桜木先生なんだね」

「そりゃそうだよ。3年間ずっと桜木先生だったし。いきなり桜木先生が陽葵の彼氏で結婚するって聞いた時は驚いた。正直腰抜かしそうになった。でも、陽葵の片思いが実ってよかったなっても思ったんだ…だけど、余命宣告されていたし…俺…正直どうしていいかわからなかった…」

顔を歪ませる蒼の頭に手を回して私の胸に引き寄せた。

「きっとみんなそうだと思うよ。友紀也に対してどんな態度とっていいのか分からなかったと思う。それでも、私と友紀也の結婚を認めてくれたことにパパとママには感謝してる。私が桜木陽葵になれたことに感謝しかない…」

「だったら何で他の男の子供なんか」

私の胸に顔を埋めていた蒼は勢いよく顔を上げて声を荒げるが、友也の存在に気がつき小声になる。
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