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ずっと傍に……
第29章 きっかけ…
―――――…
一通の招待状をテーブルの上に置いて何時間も考えている。
添えてある手紙には、こう書かれてあった。
『陽葵へ
陽葵と最後に会って7年?くらいかな…
月日が流れるのは早いよね。
その間、一度も連絡をしなかったこと後悔してる。
連絡するチャンスはいくらでもあったし、会いに行こうと思えば会いに行けたのに…
陽葵に会うのが怖かったんだと思う。
最後に陽葵に言ってしまった言葉。
あの言葉は後悔しかない。
陽葵の事、一番に分かっていたはずなのに。
その陽葵が考えて考え抜いて決めた事を受け止めてあげられなかった。
ごめんね。
今更謝って許してもらえないかもしれないけど許して欲しい。
そして私を許してくれるのなら、私たちの結婚式に参列してほしと思ってる。
こんなことでもないと連絡できなかった弱い私を許してね。
それでも、どこかで陽葵と仲直りしたいと思っているのは本当だから。
良いお返事待ってます。』
それは咲からの結婚式の招待状と一緒に送られてきた謝罪の手紙だった。