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ずっと傍に……
第29章 きっかけ…
咲の結婚式当日は梅雨時と言うのに雲一つない晴天だった。
ずっとジメジメした嫌な雰囲気を一変するすがすがしい陽気さえも、ふたりをお祝いしている様に感じた。
友也もスーツを着て、いつもと違うお洒落に戸惑いながらも、初めての事にわくわくしている様にも見える。
本当は挙式からとも言われていたけど、友也がいるからそれは断り披露宴から出ることにした。
挙式も終わり、参列した人たちが披露宴会場に集まってくる。
ほとんど知らない人の中で千佳と大地くんを見つけるのは簡単だった。
7年前と変わらい姿に時間が戻った気さえもする。
だけどそう思うのは私だけで、千佳も大地くんも私がいることに気がつきながら素通りして披露宴会場内に入って行った。
昔みたいに久しぶり!とかにこやかに話せるとは思っていなかったけど、ここに私がいないかのように素通りされるとは思ってもいなかった。
「ママ…?」
固まる私に心配そうに声をかける友也の手をギュッと握りしめた。
「おトイレは?中に入ると出れないから行っちゃおっか?」
座席表を見ると私の横は千佳でその横が大地くんと志保さんになっていたから、ぎりぎりまで入りたくなかったのが正直な気持ちだった。
ずっとジメジメした嫌な雰囲気を一変するすがすがしい陽気さえも、ふたりをお祝いしている様に感じた。
友也もスーツを着て、いつもと違うお洒落に戸惑いながらも、初めての事にわくわくしている様にも見える。
本当は挙式からとも言われていたけど、友也がいるからそれは断り披露宴から出ることにした。
挙式も終わり、参列した人たちが披露宴会場に集まってくる。
ほとんど知らない人の中で千佳と大地くんを見つけるのは簡単だった。
7年前と変わらい姿に時間が戻った気さえもする。
だけどそう思うのは私だけで、千佳も大地くんも私がいることに気がつきながら素通りして披露宴会場内に入って行った。
昔みたいに久しぶり!とかにこやかに話せるとは思っていなかったけど、ここに私がいないかのように素通りされるとは思ってもいなかった。
「ママ…?」
固まる私に心配そうに声をかける友也の手をギュッと握りしめた。
「おトイレは?中に入ると出れないから行っちゃおっか?」
座席表を見ると私の横は千佳でその横が大地くんと志保さんになっていたから、ぎりぎりまで入りたくなかったのが正直な気持ちだった。