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ずっと傍に……
第29章 きっかけ…
友也をトイレに連れて行き、ギリギリまでロビーまでいて中に入った。
友也を座らせて私も席に着き隣をちらっと見ても、千佳は身体を大地くんの方に向けていて私の方には目もくれない。
志保さんは何かに驚いた顔をしていたけど、私と目があえば思いっきり逸らされ居心地が悪い。
咲の結婚式でなければ、この時点で帰っていた。
『それでは新郎新婦の登場です。盛大の拍手でお迎えください』
音楽が流れ中央の扉が開かれた。
久しぶりに見る咲は幸せそうな笑顔で私の前に現れた。
曲に合わせてゆっくりと歩む咲の幸せそうな姿に目頭が熱くなる。
「ママ…どこか痛い?」
涙ぐむ私の手を握り心配そうに見つめてくる友也の手を軽く握り返す。
「違うよ。ママのお友達、すごくきれいで幸せそうでうれしいの。…うれしくても涙はでるんだよ」
「痛くなくても?」
「そうだよ。友也がもう少し大きくなったら分かるよ。ママの友達が近くに来たら、練習したようにおめでとうって言ってあげようね」
そう伝えると、大きく頷いて咲が近づいてくるのを楽しそうに待っていた
友也を座らせて私も席に着き隣をちらっと見ても、千佳は身体を大地くんの方に向けていて私の方には目もくれない。
志保さんは何かに驚いた顔をしていたけど、私と目があえば思いっきり逸らされ居心地が悪い。
咲の結婚式でなければ、この時点で帰っていた。
『それでは新郎新婦の登場です。盛大の拍手でお迎えください』
音楽が流れ中央の扉が開かれた。
久しぶりに見る咲は幸せそうな笑顔で私の前に現れた。
曲に合わせてゆっくりと歩む咲の幸せそうな姿に目頭が熱くなる。
「ママ…どこか痛い?」
涙ぐむ私の手を握り心配そうに見つめてくる友也の手を軽く握り返す。
「違うよ。ママのお友達、すごくきれいで幸せそうでうれしいの。…うれしくても涙はでるんだよ」
「痛くなくても?」
「そうだよ。友也がもう少し大きくなったら分かるよ。ママの友達が近くに来たら、練習したようにおめでとうって言ってあげようね」
そう伝えると、大きく頷いて咲が近づいてくるのを楽しそうに待っていた