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ずっと傍に……
第29章 きっかけ…
「友也、咲お姉ちゃんのところに行こうか?」
咲の廻りにいた人たちが少なくなった頃を見計らって友也を連れて近づいた。
「咲…拓くん…おめでとう」
「ありがとう…今日は来てくれてよかったよ。もしかしたら来てくれないかもって咲が心配してたから…よかった。これからは昔みたいに咲と会ってやってね」
拓くんは昔と変わらず優しく話しかけくれた。
千佳と大地くんがあんなんだから、余計にうれしい。
「私の方こそ…咲と昔みたいに戻りたい…咲…いいかな?」
「もちろんだよ。そのために呼んだんだよ…きっかけが欲しくて…でも、本当に来てくれてよかった。友也くんもありがとうね。さっきはお祝いの言葉うれしかったよ」
「あのね!あのね!いっしょうけんめいね。練習したんだよ」
褒められてうれしい友也はピョンピョンと跳ねながら喜び、私たちを和ませる。
少し話をしていると、拓くんの大学の友達がビールを片手にお祝いを言いに来たので、近いうちに会おうと約束をして自分の席に戻った。