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ずっと傍に……
第29章 きっかけ…
「何??」
不機嫌な言葉と視線に怯みそうになる。
だけど、ここまで言われて黙っていられなかった。
「言いたいことがあればはっきりと言えば?こっちも見ないで聞こえるように言うなんて千佳らしくない。私の目を見て言えない事だったら言わないで!!」
普段は声を荒げない私も声を荒げてしまう。
私の言葉を聞いて千佳の顔をみるみるうちに変わった。
怒りをあらわに…というより泣き出してしまいそうな表情だった。
そして絞り出すように、私を見据えて言葉を発した。
「咲が…咲が頭を下げるから何も言わなかったけど…私は陽葵の事、許してない…会いたくもなかった…。良く…平気でこれたよね。友紀也さん裏切って…私たちを裏切って…。…私たちに一言も相談しないで子供生むこと決めて…父親が誰だが分からないって陽葵最低じゃん。そんな子供愛せるの?愛せないから躾もできないじゃない!」
「千佳!!それ以上言うな。俺たちが口出しできることじゃない」
さすがに、大地くんが千佳を止めた。
だけど何かをまだ言いたそうな千佳も強い眼差しで睨みつけている大地くんに何も言い返せなかった。
だけど私は…