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ずっと傍に……
第29章 きっかけ…
「そうだけど…千佳も咲も…ずっと後悔してたよ。俺も後悔してた…。だけどあの時は…ヒナの考えが俺たちには理解できなくて、あれだけ友紀也さんの事想っていたのになんでだよって腹もたった…俺の場合は志保の事もあったから余計にそう思ったんだ…。だけどちゃんと考えたら分かることなんだよな…ヒナがそんな薄情なやつじゃないって…。咲がつくってくれたチャンス逃したくないんだ…俺はヒナと仲直りがしたい…ダメかな」
大地くんが話し終わると、ちょうど次の電車が入ってきた。
これに乗りたいけど…足が動く事はなかった。
次々と降りる人が私たちにぶつかりながら嫌な顔を向ける。
邪魔だよねと思いながらも電車に乗ることも場所を移動する事もできなかった。
「なぁ…咲の為に…戻ってくれないか?もちろん2次会に来てくれとは言わない。2次会が始まるまでの間、少しみんなで話さないか?」
そう言われても、はいそうですかと行くことはできなかった。
咲や大地くんは良いとして、千佳と志保さんが友也を傷つけない保証はない。