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ずっと傍に……
第30章 助けて…
「ママ~行く時間だよ~」
玄関で靴を履いている友也に急かされて、慌てて玄関に向かい手を繋いで学校に向かった。
父親の為に父親参観は土曜日の午前中。
一緒に登校して授業を受けて下校となっていた。
歩いていると、父親と一緒に登校する子供たちがちらほらと現れ少し肩身の狭い思いをする。
私が思うのだから、友也もきっと思っているはずだけど、優しい友也は口にはしない。
「大樹くんおはよう」
「あっ、友也くん。おはよ~」
友也の一番の友達の大樹くんを見つけると、大声を上げて駆け出していった。
そして手を繋いで歩き出す。
「桜木さん、おはよう」
「篠田さん。おはよう。旦那様は仕事?」
「そうなのよね。平日が休みだから、週末の学校行事は殆ど無理なのよね」
幼稚園からのつきあいの篠田さんとは年齢も家も近い事もあって懇意にしている。
そして旦那様が仕事で篠田さんが一緒と言う事で少しホッとした。
「あ~~!!!蒼お兄ちゃんだ!!」