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ずっと傍に……
第30章 助けて…
「友也が怪我して…輸血が必要なの…友也…パパと同じでRHマイナス……学先生がパパにきてもらうようにって…きっと血液が足りないの…お願い…友也を助けて…」
絞り出すように言葉を紡いだ。
酷いことをしてしまった私の願いなど聞いてもらえないかもしれないと思っていた私の耳に届いたのは、意外な言葉だった。
『そうか…分かった…家にいるから直ぐに行こう。…待っていなさい』
私の数少ない言葉の中で全てを理解してくれたパパは直ぐに来てくれると言ってくれた。
その言葉にホッとして、その安堵から涙が溢れてきた。
血液の確保だけじゃない。
パパが傍にいてくれると思うだけで心強かった。
廊下をバタバタと走る看護婦さんたちに不安ばかり増していく。
早く友也に会いたい…
友紀也…
ユキ…
友也を守って…