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ずっと傍に……
第30章 助けて…
「陽葵!!!」
祈る事しかできない私の傍にパパが息を切らして走ってきた。
久しぶりに見るパパの顔にホッとした、
「…パパ…」
そのままパパの胸に吸い込まれるように顔を付けて泣き出した。
そんな私の肩を握りしめて、身体を離すと私の顔を覗き込んでくる。
「陽葵、どうしたらいいんだ?辛いだろうが今は友也の事を一番に考えるんだ」
パパの言葉に頷いて、近くにいる看護婦さんを捕まえパパが来たことを学先生に告げてもらった。
処置室からでてきた学先生はパパを連れて中に入って行く。
何も説明がないまま、また私は取り残され1秒1秒が長くて、狂いそうになる
愛した人が目の前から消えるのはもう嫌…
これで友也までいなくなったらと思うと恐怖しかなかった。
それでも、今は待ち続けるしかない。
学先生とパパを信じて待つしかなかった。