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ずっと傍に……
第30章 助けて…
どういう事なのかとリビングの入口で立ち止まっていると、蒼がキッチンの中を覗き込んで私たちに笑顔を向けた。

「友也にハンバーグを作ってくれるみたいだよ。それにグラタン…陽葵と友也に食べて行けって言ってるんじゃないの?ねぇ。母さん?」

蒼が意地悪に聞くと、ママは蒼の頭をパンと叩きスゴイ勢いで睨みつける。

「変な事言ってないで、お座敷から友也用の布団をもってらっしゃい。抱いたままじゃ友也もゆっくり眠れないでしょう…誰も気がつかないんだから」

ママはブツブツと言いながら、それでも私たちがこの家にいることを許してくれる。
蒼は、はいはいと言ってお座敷から子供用のお布団を運んでくれ、子供用の布団があることに驚いていると、ママが買ったのだとパパがこっそり教えてくれた。
友也をそこに寝かせ、私の洋服を握りしめていたから少しの間一緒に横になると顔を胸にスリスリと擦り寄せ深い眠りに落ちて行った。
完全に寝たのを確認してソファーに座り、ママの方を何度も見ながらソワソワする。
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