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ずっと傍に……
第31章 進むべき道…
友紀也がこの世を去ってから11年。
言葉にしてみると11年は長い。
だけど、友也を育てることに精一杯で、そんなにも時が過ぎていたことに気がつかなかった。
それだけ必死だった。
「だったら、田崎…桜木と呼んだ方がいいのか?」
「そうですね…今は殆どが桜木と呼ばれてますので、その方がいいですね」
「そうか…桜木か…」
桜木と呼ばれるのには慣れたはずなのに、小林先生に言われる、なんとなくくすぐったい。
小林先生も同じように思っているようで、お互いに苦笑いだった。
「あの時に言った言葉…覚えているか?公園であった時の…」
「もちろんですよ。あの言葉があったから前に進もうと決めたんです。友也が生まれていなかったら教壇に立っていたと思います。」
まだ自分の歩む道が定まっていない時に偶然出会ったあの時。
もしかしたら偶然ではなかったのかも知れないけど、そのおかげで進む道を決めた。
だけど、未だにその道に進めていないのも現状。
言葉にしてみると11年は長い。
だけど、友也を育てることに精一杯で、そんなにも時が過ぎていたことに気がつかなかった。
それだけ必死だった。
「だったら、田崎…桜木と呼んだ方がいいのか?」
「そうですね…今は殆どが桜木と呼ばれてますので、その方がいいですね」
「そうか…桜木か…」
桜木と呼ばれるのには慣れたはずなのに、小林先生に言われる、なんとなくくすぐったい。
小林先生も同じように思っているようで、お互いに苦笑いだった。
「あの時に言った言葉…覚えているか?公園であった時の…」
「もちろんですよ。あの言葉があったから前に進もうと決めたんです。友也が生まれていなかったら教壇に立っていたと思います。」
まだ自分の歩む道が定まっていない時に偶然出会ったあの時。
もしかしたら偶然ではなかったのかも知れないけど、そのおかげで進む道を決めた。
だけど、未だにその道に進めていないのも現状。