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異形疾病
第4章 ドクター「A」
入院病棟では、臭気の問題から空きさえあれば個室が割り当てられる。

両親は事故で既に他界しており、兄弟はいない。
交流のある親族もなく、学生の頃の友人とは卒業後の行き来はなかった。
見舞い客の予定は皆無だった。

麻酔により痛みは和らいでいるが、刻々と肥大していく陰茎、陰嚢、肛門のなんとも言えない違和感が苦しい。
発情状態に適応できていないため、発熱や嘔吐の症状が続く。
夜あまり眠れず、気がつくと日中うたた寝している。
尿道と肛門には、それぞれ尿バッグと巨大な糞便袋がセットされていた。

まだもうしばらくは肥大化が進むだろう。
これまで多くの患者を診てきて、変異の症状は散々見慣れているはずなのに、いざ自分の体のこととなると受け入れ難かった。


肥大化と発情と…あとは……性格も変異するんだよな。
攻撃性がなくなり従順になる。
…まぁ俺は元々攻撃的なタイプではないが…。
それよりどっちかというと淡白だったから、発情の方が変異の幅が大きくてきつい。
勃起しっぱなしで痛い…。
はぁぁ……また便が出てきた…あぁぁ……
…あぁぁぁ…いぃぃ……ぁ…ああぁぁぁイク……。


何より苦しいのは、この脱糞による断続的なオーガズムだった。
男性患者は大抵、導尿カテーテルが挿入された尿道口の周りに精液が溢れてしまっている。
カテーテルと、制御不能な排泄による肛門の刺激で、日に何度か射精するためだ。
脱糞は一旦始まると約15分続き、男性はこの疾病を発症して初めて、女性のような連続オーガズムを体感する者が多いという。

脱糞が始まり、個室のベッドでひとり全身を小刻みに震わせながらオーガズムの波間で溺れかけていると、コンコンと音がして同僚の医師がやってきた。

「どう、具合は」

一つ先輩の彼とは、その権威になびかず独立独歩な風情で馬が合い、時折酒を呑む間柄だった。

…ん…ぁぁ…あぁぁ……

同僚は息の荒い私の泣き顔を見てすぐ脱糞中と気づいた様子で、

「出直してくるか」

と優しく言った。
私は苦しくて気持ちよくて、堪らず同僚の方へ震える手を伸ばした。

…ぅ…ぁぁああぁぁ…はぁぁ……

ぶっきらぼうに、だが躊躇なく手を握ってくれた同僚は、ベッド脇の椅子に腰かけ、反対の手を私の額にあてて「結構熱あるな」と言うと、枕元のティッシュを取って私の涙と鼻水とよだれを拭いてくれた。
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