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第3章 愛する男の正体～再会～

　そんなある日のこと、オクチョンは大王大妃殿の殿舎という殿舎を片っ端から掃除して回っていた。まだ入宮して十日も経ぬ頃のことである。







　大体、この殿舎には人手が少なすぎる。仮にも国王の曽祖母君に当たる方のお住まいなのに、使用人といえば、尚宮と女官、合わせて数えるほどに満たない。しかも、女官といえば殆どは老齢か、それに近い年増ばかりである。