この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
湯上がり慕情 浴衣娘と中年ピンチ君
第4章 夏の夜
 そう言って彼が傘を持ったときである。周りに人目があるかもしれないのだが、奈々は野上の腕に手をまわした。
 この行動は彼女の返事に違いない、と野上は思った。半袖シャツの自分の腕に、横乳の膨らみを押し当てられたのだ。
 野上は小声で話しかけた。
「写メに写っていたベッドで、奈々のあそこに俺のを根元まで全部入れていい?」
 彼女は黙っていた。
「…………」
「奈々の体を海老のように曲げて、上から入れるんだけど、いい?」
「…………」
 薄桃色の傘が雨粒を弾いている。
 歩きはじめても、奈々はうつむいて彼の腕をさり気なく抱きしめていた。

 ストレートな黒髪が肩にかかる彼女に、ワンピースは似合っていた。傘の下で、彼女は清楚な雰囲気を醸している。しかし奈々がセックス好きな女だという事は、出会った頃のメールと、昨夜淫汁に濡れた肉棒にしゃぶりついたことで明らかである。
(この駐車場に誰もいなければ、仁王立ちの俺がしゃぶれと言っただけで、奈々は傘の下でフェラチオを始めるに違いない──)
 野上は彼女の口から抜いたあと、肉棒に感じる涼しい風と、傘をすり抜けて亀頭と陰茎に当たる、ちょっと冷たい雨粒の心地よさを頭に浮かべた。
 しかしそんな大自然の心地よさは、女の性器ではとうてい味わえまい、と。薄桃色の傘は、野上に男としての優越感を育ませているようであった。
 
 由香に頼まれ、野上がスーパーで買い物をするときには、時間を要しない。
 だが女は違うようだ。野上が見ていると、奈々も由香と同じだった。品物を手にしてあらゆる角度から物色しているのだった。
 買い物を済ませてレジに向かうとき、野上は家庭用品コーナーで立ち止まった。好奇心をくすぐったのは、幅広タイプだ。お口に優しい電動歯ブラシ、柔らかな毛先と書いてある。
(面倒だから、このまま買ってしまおうか)
 野上がじっくり見ていると、
「私と色違いを、うえ様専用で買っているよ」
「そうなんだ。買うつもりでこのコーナーを通ることにしたんだけど。じゃあ、珈琲の後が楽しみだから」
 と、野上は珈琲の件を口に出し、奈々を上手くごまかせた、と確信できた。
 彼女は照れているのか、唇を尖らせている。
 奈々の態度を目にした野上に、淫らなシーンが浮かんだ。すると、どMテストを柔らかな毛先で試すのだと、この場で買うことは思いとどめるのだった。
/152ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ