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湯上がり慕情 浴衣娘と中年ピンチ君
第5章 花火大会
「あっ」と声を上げた奈々は、野上を見上げた。
「奈々、仕込んだ通りに舐めるんだよ」
 と、両手を後ろに組んだ野上は、見下ろしているのだった。
 すると奈々は手を使わず、顔を斜めにして裏筋に吸いつき、舌先をちろちろ動かし始めた。縫い目に吸いつき舐め下がっては、舐め上がる。
 野上は奈々を見て、遥もこれほど極上だろうか──。
(あの花火大会の夜、遥にしゃぶって欲しいと言っていたなら──)
 野上が考えているときである。
 奈々は興奮を抑えきれなかったようだ。しゃがんだまま、肉棒を握ってしゃぶり込んだ。花火の明かりを浴びる艶っぽい髪が、前後に揺れ始めた。
 やがて奈々は手を離した。肉棒を咥え、「ン、ン……」と頭をねじりながら、唇が前後に動いている。
(浴衣姿は遥に似ているが、仕込んだ通りの奈々だな)
「奈々ちゃん、ストップだよストップ。気持ち良すぎる」
 声は届いていると思えるのだが、野上が彼女の頭を両手で押さえても、フェラチオは止まる気配がなかった。奈々は彼の腰に両手を回し、肉棒を咥えたまま前後させ、ねじるように頭を動かし続けている。
 野上は限界だった。射精のあと、強く吸われ始めた。彼は立っていられない快感に襲われた。仕込んだ通り、強烈なバキュームフェラが始まったのだ。
 野上はフローリングに仰向けになってしまった。
「奈々、もういい、本当にもういい」
 だが、彼の脇腹の両サイドに手をついた奈々は、止めようとしなかった。ときに、股間にかぶさった黒髪が乱れて上下に動く。もしかするとアヒル口を作ってしゃぶっているのだろうか、「チュパチュパ……」と響いたりもする。
 極上の快感なのか、野上はぐったりしていた。
(なるほど、クリトリスを吸われ続けたバージンの女の子が、放心状態のようにぐったりするわけだ)
 と、実感する野上であった。

 仰向けに寝ている野上は、肉棒を絶妙にしごかれ始めた。奈々の手は、ちょっと冷たく感じた。上からのぞき込む奈々に、話しかけられた。
「して、抱いて」
(もし、遥を仕込んだなら、彼女もこんなふうに淫乱な女になっていたのだろうか──)
 野上は、硬くよみがえる感覚を肉棒に覚えるのだった。

     (五)
 花火は、続いている。
 寝室の灯りは消えたままである。二人の浴衣はソファに乱れていた。
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