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湯上がり慕情 浴衣娘と中年ピンチ君
第1章 それぞれの思惑
由香は高校生のときから、健太からドライブに誘われるたびに、彼のあそこが大きくなることを素知らぬそぶりで見て知っている。
今夜の由香はわざと彼のジーンズの膨らみを見て、今一度、自分が高校生の頃に言ったことを問いかけた。
「あのさあ、健太は私を好き?」
「もちろん。あの、キスしていい?」
最初は手を握る計画だった。だが健太は、つい本音を口にしたのだ。
シートに深く体を任せている由香は、口もとに手を添えてくすくす笑った。
そのときには互いに顔が近づきすぎ、健太は自分でも可笑しかった。
自然の成りゆきだった。
「あのね、キスさせて」
(由香とキスをするだけで、これほど気持ちいいなんて──)
由香が唇にすき間をつくってくれたのをいいことに、健太は遠慮がちに舌を絡めた。次のデートで、あそこに触ってみようかな、と考えるのだった。
──数日後。
日は暮れていた。松林が続く海岸通りのバイパスを、一台の白いセダンが走り抜けて行く。
(一度キスをしただけで、これほど由香の態度は違うのか──)
車を走らせる健太は、彼女がいつもよりシートを倒しているのには気づいていた。
由香を見ると、直ぐに目が合った。健太には、含み笑いの彼女の唇はいやらしく見え、あのときの続きを期待しているように思えた。
由香の服装は前回とは違っていた。紺色のジャンパーを着てはいても、黒くて短いスカートに同系色の薄手のセーター。シャンプーと、風呂上りらしい石けんの匂いもしている。
高台に車を停めたとき、健太は由香のシートを倒して強引に唇を重ねた。唇はしっとりと濡れた感触だった。舌を入れても抵抗されなかった。