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湯上がり慕情 浴衣娘と中年ピンチ君
第2章 初体験
楓生コンには、事務員の香織がいる。
彼女は高卒二年目で、仕事をてきぱきとこなし、容姿性格ともに可愛く思える女の子だ。ウエストなどはスレンダーにも見えるのだが、胸と下半身からは女の色気を感じさせている。
現場など、月の予定は既に書き込まれて事務所に掛かっている。当日の予定などは、野上の近くに掛けられていた。
隣りの試験室には三名おり、彼らが現場に出向くことは日常のことである。
事務所には香織と、野上の指示を受けて機器に規定通りに打ち込む三十代半ばの河合、この三名だった。
それまで事務をとっていた香織が、電話を受けた。メモを残して確認をしている事から、明日の予定らしい。
メモを手にした彼女は席を立って、野上の近くに行った。
「明日もお天気がいいから予定通りですね」と香織は言った。
「そうだね、来週までは天気がいいって予報では言っていたね」
「はい、一週間くらいはいいお天気が続くみたいです」
香織は野上に尻を向けて、ホワイトボードに明日の予定を書き始めた。午後二時を過ぎたあたりから、次々と予定が入ってくるのである。
いまどきの女性らしく、香織は綺麗な脚をしていた。野上の近くで、彼女の尻が動く。紺色のチョッキの下で、横乳が白いブラウスを膨らませている。
野上は、じっくりと香織を観察しては、書き込まれる予定を見ていた。色気のある後ろ姿は、新進気鋭のAV女優を連想させてくれるのだ。
「香織ちゃんはほんと字が上手だな。ほう、明日も予定は三百なのか。それに荒崎は、十時着なのか」
野上が彼女の尻を見ているとき、香織が突然振り向いた。彼の目は瞬時にホワイトボードに向いた。
「野上さん、荒崎の監督さんが、四時過ぎに電話を下さいって言っていました。時間に変更があるかも知れないから、それも伝えておいて下さいとのことでした」
「四時過ぎに電話だね、了解。おそらく型枠の進み具合、それも予定のうちだな」
「そうですね」
香織はちょっといやらしげな、それでいて愛嬌のある笑みを向けた。再びボードに向かって書き始めたとき、彼女の尻が動きはじめた。
高校卒業後、入社当初の香織はバージンだな、と野上は思っていた。
しかし最近、香織には彼氏ができたらしい。相手はおそらく、彼女の態度からして、骨材を運んでくる二十六歳の玉川に違いない。