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湯上がり慕情 浴衣娘と中年ピンチ君
第3章 仕込む

 携帯ショップに野上が初めて現れた後。その夜だった。
 仕事を終えた奈々は実家に向かい、久しぶりに母と会った。相変わらず母は綺麗でスタイルが良かった。
「ここに引っ越したとき、私、お母さんの荷物の中から写真を見つけていたんだよね。湘南で一緒に写っていたあの不良っぽい人は誰?」
 母は驚いたような顔だった。だが直ぐに笑みを浮かべて彼のことを話し始めた。
「写真を見たんだ。彼のこと? 野上英二と言って、同級生。奈々はどこまで聞きたいの?」
 彼と肉体関係があるのか、奈々はそれが知りたかった。しかし聞けずに黙っていると、
「高校に入学した頃から、彼と相思相愛だったと思う。だけど三年のとき、彼は少年院に入ったのね」
 母は数枚の写真を持ってきて、テーブルに広げた。奈々にはどれも見覚えがある。
 母は指をさして、
「これが英二、その隣りにいるのが山下。二人は相棒なのよ。二人は町で不良たちと乱闘して、それぞれ違う少年院に入ったのね」
「じゃあ、そのあとお母さんは?」
「一年くらいで二人は出て来たんだけど、英二が私に言うことは、ちょっとのん気で変なのよ。俺の場合、鑑別所よりも上のクラスに飛び級で入って、しかも全寮制の、大学院よりもちょっと下のクラスを、優秀な成績で卒業した。そう言ったからね」
 それらの事を聞かされても、奈々は気にならなかった。続きが早く知りたかった。

「花火大会の夜、彼に誘われて。心構えはできていたんだけど、私はバージンで、ちょうど生理が始まった夜だったから断ったのよ。彼は私にだけは純情だったから、私のひと言ひとことが、恐かったんじゃないのかな。それからは連絡もなくて──」
 写真を見る母の横顔に、その後の二人の離ればなれの関係が、奈々には分かる気がするのだった。
「でもね、数年すぎてお父さんに出会い、凄く幸せ。だから奈々が居る。そうだ、若い頃に着ていた浴衣、奈々にあげようか? 私にはちょっと派手だから……」
 奈々はその夜、浴衣を着た若い頃の母の写真も貰ってきている。

(明日の夜、野上さんを寝室に招待したとき、母の写真を見せて、浴衣を着てみせてあげれば、野上さんのあそこは私にどんな反応をする?)
 奈々はそんなことを考えた。しかし、それはもったいないと思えた。浴衣を着るのは花火大会の夜が最適だし、次に抱かれたとき、セックスの比較ができると思えたのだ。
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