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第13章 地獄からの解放

１ヶ月が過ぎようとしています。

平穏な生活に戻った筈なのに、何か心にぽっかりと穴が空いたような感覚…
夫とは相変わらずの関係が続いています。会話はほぼありません。
同居人と言ったほうがいいのかもしれません。
会話の無い夫婦生活…虚しい気持ちに苛まれます。
私の方から話しかけたらいいのかも知れませんがつい躊躇してしまうのです。
そして虚しさが広がって行くのです。

昼間一人でいると、ふとした瞬間ぼんやりしている自分に気付くのです。
家事をしていても、テレビドラマを見ていても、ふと気が付くと手が止まっています。ドラマの内容が頭に入っていませんでした。

一月前まで感じていた、今日もいつ男達がやって来るか分からない恐怖。
その怯えから解放されたのに、何故か落ち着かないのです。

気が付くと頭の中はレイプされていた時を思い出しているのです。

そう簡単に忌まわしい過去を消し去ることは出来ないのです。