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Eternal
第6章 Reunion-再会-

「死体が見つかった。すぐに現場に向かえ!」
上司の声が室内に響き渡る。何とも不気味に感じるそれは警察機関に所属する男とその仲間たちを引き締めた。
「死体は五体。全て色のついたナイロンで包まれていた。死体の状態は…… 残酷だ……」
上司はそう言うと机をドンッと思い切り強く叩いた。しかしそれをしたのは上司だけではなかった。男の仲間の何人かもその仕草を起こしたのだ。
「くそっ!」
その仕草をした仲間の相手が恐らくその死体の一つなのだろう。その仕草を起こした男は、机の上に拳を乗せたままの状態で唇をわなわなと震えさせていた。
そうか、ここにいる奴の殆どが『E地区』のものだった。自分の相手もそうなるところだったのだ。ただ、男の目的が相手の友人であった為、あのような状態にはなってしまったけれど、命だけはこの世に繋ぎとめることができていた。まだ男はラッキーであったのだ。相手を殺された男たちの殆どは男よりも先にこの世に誕生したものばかりだ。だから相手と暮らし始めていたものもいれば、既に共に暮らし始めて数年が経っていたものもいる。幸せな暮らしの中でいきなり相手を浚われ、犯人をおびき寄せる為に泳がせろと言われ続けたのだろう。
男の相手が犯人にミスコンに参加しないかと誘われた後の時のように――
相手のことを心配しつつも、そのような表情や態度は決して見せなかった仲間たち。しかし心の中では早く助け出したいという焦りや不安の気持ちが常にあったに違いない。男も含めてここにいる男たちは皆、警察機関の中でも極秘に動く管轄のプロだ。決して情報を外には洩らさないし、感情も露わにはしない。なぜ『E地区』の男たちがこのような機関に多く所属するのか。それはやはり感情を出すことにまだまだ慣れていないこともあるし、意外と無口なものが多いからだ。
上司が自分と同じ仕草を起こした男たちの肩を一人ずつ叩いていく。
「早く行って確認をして来い…… お前たちには本当に悪いことをした……」
申し訳ないと、その男たちの前で頭を深々と下げる。彼は男たちにとって尊敬する上司のはずなのに、彼は何の躊躇もなしに部下にそのような態度を見せるのだ。
「止めて下さい。俺たちも覚悟をしていたことです……」
犯人に浚われて酷い状態ではあったけれども、無事に生還できたのは今まででたった一人、男の相手だけである。
上司の声が室内に響き渡る。何とも不気味に感じるそれは警察機関に所属する男とその仲間たちを引き締めた。
「死体は五体。全て色のついたナイロンで包まれていた。死体の状態は…… 残酷だ……」
上司はそう言うと机をドンッと思い切り強く叩いた。しかしそれをしたのは上司だけではなかった。男の仲間の何人かもその仕草を起こしたのだ。
「くそっ!」
その仕草をした仲間の相手が恐らくその死体の一つなのだろう。その仕草を起こした男は、机の上に拳を乗せたままの状態で唇をわなわなと震えさせていた。
そうか、ここにいる奴の殆どが『E地区』のものだった。自分の相手もそうなるところだったのだ。ただ、男の目的が相手の友人であった為、あのような状態にはなってしまったけれど、命だけはこの世に繋ぎとめることができていた。まだ男はラッキーであったのだ。相手を殺された男たちの殆どは男よりも先にこの世に誕生したものばかりだ。だから相手と暮らし始めていたものもいれば、既に共に暮らし始めて数年が経っていたものもいる。幸せな暮らしの中でいきなり相手を浚われ、犯人をおびき寄せる為に泳がせろと言われ続けたのだろう。
男の相手が犯人にミスコンに参加しないかと誘われた後の時のように――
相手のことを心配しつつも、そのような表情や態度は決して見せなかった仲間たち。しかし心の中では早く助け出したいという焦りや不安の気持ちが常にあったに違いない。男も含めてここにいる男たちは皆、警察機関の中でも極秘に動く管轄のプロだ。決して情報を外には洩らさないし、感情も露わにはしない。なぜ『E地区』の男たちがこのような機関に多く所属するのか。それはやはり感情を出すことにまだまだ慣れていないこともあるし、意外と無口なものが多いからだ。
上司が自分と同じ仕草を起こした男たちの肩を一人ずつ叩いていく。
「早く行って確認をして来い…… お前たちには本当に悪いことをした……」
申し訳ないと、その男たちの前で頭を深々と下げる。彼は男たちにとって尊敬する上司のはずなのに、彼は何の躊躇もなしに部下にそのような態度を見せるのだ。
「止めて下さい。俺たちも覚悟をしていたことです……」
犯人に浚われて酷い状態ではあったけれども、無事に生還できたのは今まででたった一人、男の相手だけである。

