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Eternal
第6章 Reunion-再会-
 相手を浚われた仲間たちの数人がバタバタと大きな足音を鳴らしながら室内から飛び出して行く。それに男が続いて行こうとした時、上司が男の肩を掴んできた。
「お前は行くな……」
「えっ?」
 なぜ行かせてくれないのかと言うように視線で問うと、上司は情けない笑みを浮かべた。
「お前はあいつらの分も相手の女を大切にしろ。今日限りでお前はこの部署とは関係のない男だ」
 生活の保障は一生行われる。つまり男は警察機関を離れてもいいということだ。それはそうだ。男の相手の女は当分の間は自分の力で生活をすることが不可能なのだから。義足や義手を使い熟すことができるようになったとしても、それに慣れるまでにはかなりの期間を要する。片手や片足ならまだしも、相手の女は両手足を失っているのだから。だから上司は、今はこの職場を離れて相手の女の世話に専念しろと言いたいのだ。しかしこのような中途半端な状態で職場を離れていいものかと男は悩んだ。相手の女に話したらどのような反応をするだろうかと考えた。
 昨日に目覚めた相手の女とかなり長い時間会話をした。その時に感じたのは、かなり気の強い女だということだった。そんな相手の女に仕事を辞めてあんたの世話をつきっきりでするなんて言ったら、きっと鼻で馬鹿にしたような笑いをされそうだ。それに相手の女をあのような目に遭わせた犯人をどうしてもこの手で捕まえたい。そう考えていた男は上司の前で頭をゆっくりと横に振った。
「いえ、仕事は続けます。それに彼女の世話も完璧にやり遂げてみせます」
 男の決意の言葉に上司は唇を震わせた。彼は自分の下した命令のせいで部下の大切な相手の女を傷つけられたり殺されたりしたことで、今までの自分の判断が果たして良かったのかと自己嫌悪に陥っているのだ。
 上司のせいではない。あのようなことになったのは仕方のないことだったのだ。それはきっと仲間たちもそう思っているに違いない。上司だって被害者を増やしたくてそれをしたわけではないのだから。
 こちら側のやり方が間違っていたわけではない。あちら側が頭の切れる男であっただけのこと。ただ、今までは一気に殺してしまうことがなかった。
「証拠隠滅ですかね?」
 男は呟く。そして上司が答えた。
「初めてニュースで取り扱ったからな。それが犯人を暴走させたのかもしれない」
 警察機関は賭けに出た。この事件めて公にしたのだ。
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