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Eternal
第6章 Reunion-再会-
 守ってやりたい、可愛らしいと思うことは愛するという感情と繋がりはないのか?
「守るや可愛いにも色々な感情がありますから……」
 愛する感情にも色々な意味がある。例えば小さな子に対する可愛い、ペットに対しての可愛い。そのような小さきものに対して守ってやりたいという感情。そして愛するものに対する守ってやりたい、可愛らしいと感じる情。今の彼が私のことをどのように思ってそう感じているのか、
「私はあなたじゃないですから、心の奥深くの感情までは分かりません。ただ、あなたが私をどう思っているのか、それは知りたいです」
 愛するという言葉には”愛しい”という言い方もあると私は付け足す。
「意味合いは愛するとほぼ同じですけれどね。でも愛しいにはかわいそうだとか不憫だとかという意味に使われることもあるんです」
 知りたいと言っておきながら、私は彼に何も言わせないようにするためか、一人でペラペラと話し始めていた。彼の口から出るはずであろう、私への今の想いを知りたいと言っておきながら、言動は知りたくないと言っているようなものだ。矛盾しすぎている自分の心の中を整理したくても、不安な感情が膨らみ過ぎて制御できない。そしてパニックにもなっていたのだろう。私は彼の前で今とは全く異なる言葉を吐き出していた。
「今まで私は幸せな生き方をしていると思っていたのに、なぜか今日、父親に会ってそう思えなくなってしまいました。あのひととは、そして殺された女性とは血の繋がりを持った家族のはずなのに、何か私だけ仲間外れになっているような気もするし、誰にも必要とされていないのか、今までずっとそうだったのか…… 私はこの世に生まれてきて良かった『ヒト』なのか!」
「おい……」
 彼が目の前で困惑したような表情を見せつけてくる。だって彼はこのような状態の相手を宥めることも知らないんだから。それでも構わない。今の私の怒涛の如くあふれ出したマイナスの感情は治まることを知らない。
「あなたは自分が早く完璧になりたいっていつも言っていましたよね!? でも『ヒト』ってこんなんなんです! 『ヒト』に近づいたからって完璧になれるわけじゃないんだわっ! あなた達『E地区』の男性が目指す『ヒト』ってこんなに、こんなに…… っ!?」
 ただ、あなたに『ヒト』である私が魅力ある、歳のわりには大人な女性だと思ってもらいたくて……
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