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Eternal
第3章 :confusion-混乱-

何で私が彼のもので、というそのような状況になった場所や雰囲気はあっただろうかと、私の頭の中で様々な疑問や映像がグルグルと回る。
ただ、彼の自信なさげなその言葉に一瞬だけでもキュンとしたのは何でだろう?
「あの、私があなたのものってどういうことですか?」
私の中にふと現れた感情はともかくとして、今は彼が放った言葉の意味が気になった為に質問をしてみると、彼は急にそわそわとした動きを始めた。しかし先ほどの言葉の意味を伝えないといけないと思ったのだろう。切れ長の目を私に真っ直ぐ向けながら決意の吐息を外に放り投げた後に一瞬だけ呼吸を止めて唇に美しい動きを起こし出した。
「あんたは自分が『ヒト』だということを知っているよな?」
「もちろん、知っていますけど…… それが何か?」
「実は、俺は『ヒト』であるようで、そうではない」
「『ヒト』でなくてそうでないって、矛盾していません?」
私の最後の問い掛けに彼は顔を自分の股間の方へ俯かせると、頭の中に片手を突っ込んで髪の毛をくしゃりと乱した。
「何て言ったらいいのかなぁ…… 『ヒト』と同じ造りをしているけれどしていないというか、何というか……」
「えっと、それではあなたも『モ――』」
私の言葉は途中、彼の勢いある否定の言葉でもみ消された。
「違う! 俺は『モノ』ではない!」
蔑みのような表情が私の両の瞳に映る。初めて見る彼のはっきりとした感情のある表情だった。そして私は彼が気に入らない言葉を放ったのだと理解した。
「ご、ごめんなさい……」
ここで彼に冗談よ、冗談! ごめんごめん! なんて笑いながら謝ることは許されないともすぐに分かった。彼も私の顔を見た途端にどう対応すればいいのか分からなかったようで、手に持っているマフラーを軽く揉んでいた。
「『ヒト』であって『ヒト』ではないのなら、あなたは一体何者なんですか?」
もう私の問いの言葉はこれしか残っていなかった。すると彼は少し頭の中を整理させてくれと言って、再び片手で髪の毛をくしゃくしゃさせる。今度は一度ではなくて何度もだった。その間、私はなぜか寛いで聞く体勢は今のこの場所で不似合いだと思って、自然と居住まいを正してしまっていた。
ようやく言葉の整理がついたのだろう。彼はゆっくりと私の目を再び真っ直ぐ見ながら唇を揺らし始めた。
ただ、彼の自信なさげなその言葉に一瞬だけでもキュンとしたのは何でだろう?
「あの、私があなたのものってどういうことですか?」
私の中にふと現れた感情はともかくとして、今は彼が放った言葉の意味が気になった為に質問をしてみると、彼は急にそわそわとした動きを始めた。しかし先ほどの言葉の意味を伝えないといけないと思ったのだろう。切れ長の目を私に真っ直ぐ向けながら決意の吐息を外に放り投げた後に一瞬だけ呼吸を止めて唇に美しい動きを起こし出した。
「あんたは自分が『ヒト』だということを知っているよな?」
「もちろん、知っていますけど…… それが何か?」
「実は、俺は『ヒト』であるようで、そうではない」
「『ヒト』でなくてそうでないって、矛盾していません?」
私の最後の問い掛けに彼は顔を自分の股間の方へ俯かせると、頭の中に片手を突っ込んで髪の毛をくしゃりと乱した。
「何て言ったらいいのかなぁ…… 『ヒト』と同じ造りをしているけれどしていないというか、何というか……」
「えっと、それではあなたも『モ――』」
私の言葉は途中、彼の勢いある否定の言葉でもみ消された。
「違う! 俺は『モノ』ではない!」
蔑みのような表情が私の両の瞳に映る。初めて見る彼のはっきりとした感情のある表情だった。そして私は彼が気に入らない言葉を放ったのだと理解した。
「ご、ごめんなさい……」
ここで彼に冗談よ、冗談! ごめんごめん! なんて笑いながら謝ることは許されないともすぐに分かった。彼も私の顔を見た途端にどう対応すればいいのか分からなかったようで、手に持っているマフラーを軽く揉んでいた。
「『ヒト』であって『ヒト』ではないのなら、あなたは一体何者なんですか?」
もう私の問いの言葉はこれしか残っていなかった。すると彼は少し頭の中を整理させてくれと言って、再び片手で髪の毛をくしゃくしゃさせる。今度は一度ではなくて何度もだった。その間、私はなぜか寛いで聞く体勢は今のこの場所で不似合いだと思って、自然と居住まいを正してしまっていた。
ようやく言葉の整理がついたのだろう。彼はゆっくりと私の目を再び真っ直ぐ見ながら唇を揺らし始めた。

