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Eternal
第1章 :Lost
 この島国の未熟な権力者たちは、今までの権力者たちに比べて未来を見据えた行動を起こしていた。
 同盟国が攻撃を仕掛けようとした時には既に手遅れであったのだ。
 この島国の未熟な権力者たちは、ある実験体を戦火の中に投入する時点で、仲間である同盟国から裏切られるであろうという確信があったのだろう。完全に相手の行動を見破っていて、第3次世界大戦後には既に守りの体勢に入っていた。そして他国からの攻撃を難なく躱(かわ)すことに成功していたのである。そして今、この島国のことを長年の時を過ごしてきた者たちは囁き合う。
 この島国は過去に戻りつつあると――
 ただし、世界中を脅かすある『モノ』を更に進化させ続けながら――
 2×××年、この島国は独自の防衛方法を編み出して、それを実行し、平和であるのだろうか? 外側からはそれを断言することはできない。ただ、平和であることを願うしかない。
 そう、この島国には外側の『ヒト』は決して足を踏み入れることができない。
 島国民はこの小さな島国全体を見えない鎖で覆い隠し、この世界から、いや地球上から忽然と身を隠してしまったのだ。
 1000年ほど前になるのだろうか? もう計算をするのも面倒臭くなったが、過去に行われたこの島国独自の政策である「鎖国」。それを今、この島国は行っている。ただ、以前と違うことは、世界中の国々の者たちや物たちが完全に入れないようになっていることである。侵入しようとすれば、それは空中で形を失くして消滅する。攻撃をしようとした時には既に遅かったという意味はそういうことである。
 透明な何かに包まれたその島国。この現状を世界からは意味深な視線を受け続けている。
 控えめで取引国には低姿勢であり、媚を売り続けていたこのちっぽけな島国が突如、よそ者からは小さくはあるが中に秘めた大きな自信を持てる完璧なる技術と思考、そして隙がない大胆な行動をいきなり起こしたことに、感服―― いやこの言葉は相手をつけ上がらせてしまう。それにこれもまたそうなるかもしれないが、世界はこの時、この島国のこちら側への逆に裏切られた行為に完全にお手上げ状態であった――。



 小さな島国が目に見えない「鎖国」を始めてから、数十年が過ぎた――。

 
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