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Eternal
第4章 :jealousy-嫉妬-

大学構内にいる男性のほとんどは『A地区』のロボットなのに…… ロボットもコンテストに参加するのかしら?
周りを見てみれば本当に細かく作られていると感心する。ロボットの顔のパーツは個々によって全く異なるし、体型もずんぐりだったりガリガリだったり、とてつもなく背丈の高い『モノ』だったりと様々だ。
「ねえ、あの男性、いいと思わない?」
友人が指差した方に私は目を向ける。暫く凝視した後に首を傾げた。
その男性の口元からは白い息が。だから『A地区』の『モノ』ではない。ここでは『ヒト』の男性に出会ったことがない。ということは―― なぜ、『E地区』の男性がここにいるのだろう?
もしかして、私たちが知らないだけで、『E地区』の男性は自然とこのような中に紛れ込んでいるのかもしれない。不思議に思いながらもそう考え直す。
「そうね、なかなかの顔立ち」
友人のはしゃぐ声音を聞いて、今自分は『ヒト』と会話をしているんだという安堵感を生じ、緊張がほぐれた笑みを浮かべた。
「ちょ、ちょっと、こっちに来るわよ」
「えっ?」
私たちは会話をしながら、その男性の方にずっと視線を向けていたからその気配に気づいたのだろう。男性はにこやかな笑みを湛えながらこちらへとゆっくり歩いて来た。
「君たちもこの大学の学生?」
「そ、そうです!」
友人が椅子から立ち上がって男性と向き合う。
細胞は様々な優秀な『ヒト』のものから提供されると聞いた。だから一昨日と昨日に会った彼と、今目の前で立っている男性は全く異なる印象を私は持った。のだが、何が違う?
何かが違う――
私の中でモヤモヤとした何かがあふれ出す。何が違うのか考えている間に、男性は友人の隣りの椅子に座って二人で会話を始めていた。
「来月にミスコンがあるのを知っている?」
「ええ、今その話をしていたんです」
「そう……」
男性は友人に短く返事をした後に、私の方へと視線を向ける。
「君、出てみない?」
「えっ?」
いきなりミスコンに出てみないかと言われても、私は自分にミスコンに出場できるまでの容姿には自信がない。だから両手を胸の辺りで軽く振った。
「いえ、私は遠慮しておきます」
「そう…… 君はどう?」
男性は特にしつこく誘ってくる風でもなかった。私から断りの返事をもらうやすぐに隣の友人を誘っていた。
「わ、私ですか?」
周りを見てみれば本当に細かく作られていると感心する。ロボットの顔のパーツは個々によって全く異なるし、体型もずんぐりだったりガリガリだったり、とてつもなく背丈の高い『モノ』だったりと様々だ。
「ねえ、あの男性、いいと思わない?」
友人が指差した方に私は目を向ける。暫く凝視した後に首を傾げた。
その男性の口元からは白い息が。だから『A地区』の『モノ』ではない。ここでは『ヒト』の男性に出会ったことがない。ということは―― なぜ、『E地区』の男性がここにいるのだろう?
もしかして、私たちが知らないだけで、『E地区』の男性は自然とこのような中に紛れ込んでいるのかもしれない。不思議に思いながらもそう考え直す。
「そうね、なかなかの顔立ち」
友人のはしゃぐ声音を聞いて、今自分は『ヒト』と会話をしているんだという安堵感を生じ、緊張がほぐれた笑みを浮かべた。
「ちょ、ちょっと、こっちに来るわよ」
「えっ?」
私たちは会話をしながら、その男性の方にずっと視線を向けていたからその気配に気づいたのだろう。男性はにこやかな笑みを湛えながらこちらへとゆっくり歩いて来た。
「君たちもこの大学の学生?」
「そ、そうです!」
友人が椅子から立ち上がって男性と向き合う。
細胞は様々な優秀な『ヒト』のものから提供されると聞いた。だから一昨日と昨日に会った彼と、今目の前で立っている男性は全く異なる印象を私は持った。のだが、何が違う?
何かが違う――
私の中でモヤモヤとした何かがあふれ出す。何が違うのか考えている間に、男性は友人の隣りの椅子に座って二人で会話を始めていた。
「来月にミスコンがあるのを知っている?」
「ええ、今その話をしていたんです」
「そう……」
男性は友人に短く返事をした後に、私の方へと視線を向ける。
「君、出てみない?」
「えっ?」
いきなりミスコンに出てみないかと言われても、私は自分にミスコンに出場できるまでの容姿には自信がない。だから両手を胸の辺りで軽く振った。
「いえ、私は遠慮しておきます」
「そう…… 君はどう?」
男性は特にしつこく誘ってくる風でもなかった。私から断りの返事をもらうやすぐに隣の友人を誘っていた。
「わ、私ですか?」

