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Eternal
第4章 :jealousy-嫉妬-
「そ、それは、幼い子どもに注意する言葉だったような気がするのですが……」
「俺も幼い頃に養育者に言われた。そういえば今はもう言われないな」
「そうでしょうね……」
 そうか、これは幼い子どもに気を付けさせる為の言葉なのかと呟く彼の納得する姿は大人の男性なのに、中身は本当に五、六歳の子どものようで。しかし彼はこれから私と生活を共にすることで、自分の中に色々な感情を取り入れていく。彼の言う完璧な男性になった時、どのような大人になっているのだろうか。そう考えた後に、私は昨日に会った、恐らく『E地区』の男性であろうあの姿や雰囲気を思い出して気づいた。
 あの男性は恐らく完璧なのだ。彼には外見と中身のギャップが激しいところが数多ある。しかしあの男性にはそれがなかった。ただ、少し感情が希薄だったような気がするが、それは相手の『ヒト』の女性にもよるのだろう。喜怒哀楽の激しい『ヒト』の女性もいれば、あまりそれらを出さない女性もいるのだから。
 まあ、あの男性は顔見知りじゃないから誘われてもついて行ったりしたらいけないわね――
 そう考えていると、どうしてか口元が緩んでしまう。そうなってしまうのはやっぱり、彼の言動一つ一つが私の記憶の中に深く刻み込まれ始めているから。
 引っ越しまでの一週間、彼は私に毎日この場所へ来ると伝えていた。出会ったばかりなのにこんなに想われていると考えると、少し気恥ずかしい。
 まだ始まったばかりの恋? 興味ある彼のことを思い出すと、昨日の男性のことなんてすっかり記憶から抜け落ちてしまった。
「今日の講義は昼からね。昼からの講義ってだるいのよねぇ」
 教授の都合にもよるのだろうが、この昼からの講義というのはとっても面倒臭いものだ。何せ大学に行くまでに時間はあるようでないのだから。何かしら雑用やら他の講義の課題などをしていたら、その時間まであっという間。
 できれば、全ての必須科目は午前中だったら良かったのにと愚痴を言いながら朝食の用意を始める。とはいっても、この近代化した島国の料理は面倒なものではない。全てが真空パックになっていて、その中に既に調理されたものが入っているのだから。これは過去にもあったものらしいが、今はそれよりもかなり進化している。店に生肉や生魚、野菜が売られていることはない。
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