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Eternal
第4章 :jealousy-嫉妬-
 恐らく仕事から戻ってすぐにシャワーを浴びているのだろう。
 このまま考えていても仕方がない。時間は無駄に過ごすよりも有効に使わなければと、私は大学の帰りに立ち寄った店で購入したものを袋から取り出した。
玄関の前に豪勢な門松や注連縄は飾らないけれど、部屋の中にある飾り棚の上に小さい鏡餅を飾った。そして年末に食すという年越しそばセットを取り出す。それはどんぶり型パックに入った二人前で売られていた。上には蒲鉾や天かす、七味、葱などが乗っており電子レンジで温めればすぐにほかほかの年越しそばの出来上がりだ。
 過去の発売から現在まで使用率が高く、発売から数年後には既に重要家電の一つに選ばれているそれ。それが多く購入されてから、スーパーの棚に置かれる食料品も温めたらすぐに出来上がるような冷凍食品や冷蔵食品が多く陳列されるようになった。ただ、過去の電子レンジは温めると素材の中に含まれる栄養素が失われる上に、発がん性物質の危険性もあると言われてきていた。過去にはとある外国が電子レンジの使用を禁止したという話もある。それはやはり将来の人体に悪い影響を与えるという意味が含まれているのかもしれない。発売されてからなかなか進化をしなかったそれが、今はその危険性も取り除かれていて、人体にも安全だという症例も出された為に、本当に今は安全な家電の一つになっている。
 でもどうなんだろう?
 地方にいた時の私は、養育者の手作りのものをいつも口にしていた。時々冷凍食品なるものも出たが、殆どが手作りでとても美味しかったのを思い出す。この首都に来てからは殆どがこの電子レンジに頼りっぱなしの毎日だが―― 私は彼が横たわるソファの方に視線を移す。
 細胞から誕生した彼。もちろんある程度まで育ったのはラボ(研究施設)だろうし、手作りのものなんて口に入れたことがないのかもしれない。
「もし手作りの料理を食べたら、彼はどんな表情をするんだろう?」
 あまり料理をしたことがない私。でもレシピはネットで調べればすぐに出てくるだろうし、そんなに難しいものでもないのかもしれないと私は考えた。
「何を作ろうかな?」
 過去の料理などのデータを調べてみると、過去の男性のハートをグッと掴むレシピなどというものがヒットした。その中身は、第一位がカレーで二位がハンバーグ。三位がオムライスで四位がから揚げ。
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