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Eternal
第4章 :jealousy-嫉妬-

「チュウモンウケツケシュウリョウ・サンジュップンゴニトウチャクイタシマス・オカイアゲキンガクハキュウヒャクサンジュウロクエンニナリマス・オカイアゲアリガトウゴザイマシタ」
材料が二人前ならとても安い買い物だと思いながらも、これを二人で割れば四百六十八円になるということは少し割高か? そんなことを考えながら材料の到着を待つ私。すると三十分ピッタリにインターホンの音が鳴った。
解錠許可が下りドアを開ける。と、誰もいない。私がキョロキョロ見渡していると、足元をコツコツと蹴られる感覚が起きた。視線を下に向けると思わずしゃがみこむ。
「か、可愛い……」
そこには丸いかたちのロボット。頭上には小さな箱が乗せられている。そのロボットは丸い身体の両側から腕を出すと、頭の上の箱を持ち上げて私に差し出してきた。その箱の上部が自動的に開き、中から一回り小さな箱が入っていた。
「ドウゾ」
「あ、ありがとう……」
その箱を受け取ると、丸型ロボットが片方の掌を私に向けてきたため、私はそこに自分の人差し指で軽くタッチをする。
「キュウヒャクサンジュウロクエン・タシカニウケトリマシタ」
そう言うと、クルリと向きを変えて帰って行ってしまった。人間の姿に近いロボットを最初に見てしまっていたせいか、私にとってロボットとはあのような見た目でそれと分かるものであり、実際に見るとホッとする。それはきっと私たち『ヒト』と全く異なる形をしているからだろう。
どのくらいここで突っ立っていたのか、
「いけない、早く作らなきゃ!」
私は受け取った箱を抱え直すと、慌てて家の中へ駆け込んだ。
スパイシーな香りが鼻腔を擽り、俺は目覚めた。
仰向けで天井を見上げる。自分の部屋ではないことは確かだ。そして眠る前の記憶を手繰り寄せ思い出した。
徹夜明け、睡眠も取らずにここへやって来たのだ。ああ、その前にあいつのところへ寄ってから。
ソファから起き上がると、自分の身体に品のいいブランケットが掛けられていた。立ち上がろうとするが、腹が減っていて足に力が入らない。上半身を少し動くだけで腹の虫が盛大な音を立てる。スパイシーな香りの正体は既に分かっているが、彼女が料理を作れるとはと考えると、どうしても確かめてみたい。しかし今の俺にキッチンまで歩む力はなく、諦めてソファに上半身を沈み込ませると再び意識を闇に落とした。
材料が二人前ならとても安い買い物だと思いながらも、これを二人で割れば四百六十八円になるということは少し割高か? そんなことを考えながら材料の到着を待つ私。すると三十分ピッタリにインターホンの音が鳴った。
解錠許可が下りドアを開ける。と、誰もいない。私がキョロキョロ見渡していると、足元をコツコツと蹴られる感覚が起きた。視線を下に向けると思わずしゃがみこむ。
「か、可愛い……」
そこには丸いかたちのロボット。頭上には小さな箱が乗せられている。そのロボットは丸い身体の両側から腕を出すと、頭の上の箱を持ち上げて私に差し出してきた。その箱の上部が自動的に開き、中から一回り小さな箱が入っていた。
「ドウゾ」
「あ、ありがとう……」
その箱を受け取ると、丸型ロボットが片方の掌を私に向けてきたため、私はそこに自分の人差し指で軽くタッチをする。
「キュウヒャクサンジュウロクエン・タシカニウケトリマシタ」
そう言うと、クルリと向きを変えて帰って行ってしまった。人間の姿に近いロボットを最初に見てしまっていたせいか、私にとってロボットとはあのような見た目でそれと分かるものであり、実際に見るとホッとする。それはきっと私たち『ヒト』と全く異なる形をしているからだろう。
どのくらいここで突っ立っていたのか、
「いけない、早く作らなきゃ!」
私は受け取った箱を抱え直すと、慌てて家の中へ駆け込んだ。
スパイシーな香りが鼻腔を擽り、俺は目覚めた。
仰向けで天井を見上げる。自分の部屋ではないことは確かだ。そして眠る前の記憶を手繰り寄せ思い出した。
徹夜明け、睡眠も取らずにここへやって来たのだ。ああ、その前にあいつのところへ寄ってから。
ソファから起き上がると、自分の身体に品のいいブランケットが掛けられていた。立ち上がろうとするが、腹が減っていて足に力が入らない。上半身を少し動くだけで腹の虫が盛大な音を立てる。スパイシーな香りの正体は既に分かっているが、彼女が料理を作れるとはと考えると、どうしても確かめてみたい。しかし今の俺にキッチンまで歩む力はなく、諦めてソファに上半身を沈み込ませると再び意識を闇に落とした。

