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第12章 休

『ちわ〜っす』

言いながらガラス扉を開く。

奥から出てきたのは
これまた全身刺青だらけの坊主頭の男。

『アツシくん久しぶりちゃう？』

そう言いながら奥へと促す。

『最近バタバタしてて』

ソファに案内され座る。

『忙しいのはいい事やで。
僕なんか今ヒマで仕方ないから
絵ばっかり描いてるわ』

困り顔をしながら笑っているが

このスタジオが
流行っている事は知っている。

『またまた〜この間も雑誌見ましたよ！』

『あぁ見てくれたん？
なかなか渋いやろ？和柄も』

そう言って自身の腹を見せる。

月下美人。

真っ白で儚げな花が

咲いている。