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第15章 躾

『…えと…ありがと』

おどおどとする彼女に

『たまにはリナを甘えさせてや』

そう言って
また彼女の手を引いて歩いた。

『…アツシ、無理せんでええよ？』

心配そうな目を向ける。

『雇われ店長でも給料は出るの！
リナを喜ばせたいねん。
今日くらい俺に出させて？』

彼女に向き直り
人目を気にせずキスをする。

するとじわっと目を潤ませて

『わかった！』

そう言って俺に絡みついてきた。

たかだかこんくらいの端金
これからを考えれば対したもんじゃない。

先行投資

そんな事を思う俺はゲスだ。



動物園は思ってたより全然楽しめた。

動物達との距離が近い。

短い手足で
愛嬌を振りまくレッサーパンダ

放し飼いにされた鳥達