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Dangerous Man
第2章 恋
いつもより入念に体を洗う。
何に期待しているのか
彼女に分からせるために。
風呂から出るといい匂いがする。
グゥ〜
食欲もまた生き物には重要な欲求だ。
肩にタオルをかけたまま
よそってもらったカレーにがっつく
『あんた学校ちゃんといってんの?』
うるさい
『うん』
簡潔に答えると彼女は
大袈裟なほどの溜息をつき。
『ホンマに誰に似たんかしらね〜』
そんな事を言う。
あんたらがヤッたから俺が出来たんやろ。
当たり前のことを心で呟いた。
『カレーうまいなぁ…』
説教を聞きたくない俺は話をそらす。
『まだあるよ?入れてあげよか?』
母親の顔に戻る。
『うん。』
精力を付けておかなければ…。
そんな事を思いながら
空になった皿を渡した。