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Dangerous Man
第3章 傷
墨汁を紙皿に出し、針を浸す。
『そういやなんて入れるん?』
今更聞くキョウくんに
『星の形入れるねん。
アカリの名前漢字で書いたら
星の明かりやから』
『あーなるほど』
納得したのか
氷嚢を持ってきて手渡された。
『一応冷やしたら痛み和らぐで』
そう言ってくれたけど
『痛みは愛のしるし!』
俺はそう言って受け取らず
左腕に針を突き刺した。
深く深く骨まで針を刺していく。
血が流れることを想像していたのに
針を引き抜けばぷくっと
血が浮き出るだけだった。
そうして出来上がった星
俺の星
彼女に出来た刺青を見せると
飛び上がって喜んだ。
『大好き…』
そう言ってキスをする。