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もっと夢を見ていたい
第11章 21 ( 2
『結がちゃんと俺の言うこと
聞けるようになったら
またお出かけしよな?』
頭を撫でて部屋から出ていった。
チョロチョロと、どこ行くねん!
まだ正常な思考回路は残っている。
暫く監禁ごっこに付き合うとするか。
そう思いながらお弁当に手を伸ばした。
結局彼は戻ってこなかった。
ちゅんちゅんと外から聞こえる。
トイレを済ませベッドに腰掛ける。
フルオープンのブラインドの向こうは
空が見える…横切っていく小鳥。
朝なんかな…。
ぼんやりと眺める。正面の建物は
この部屋より位置が低い。
考える事は苦手だ…。
ただ彼の言う通り動けば
飽きて解放されるかも知れない。
寂しい…要らない物の行く末は…
ゴミ箱…私もそっちに逝くから
待たせて…ごめんね。