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もっと夢を見ていたい
第11章 21 ( 2
膝を抱いて顔を埋めて
自ら殺した命に思いを馳せる。
馬鹿らしい…自分が殺したのに…
逃げ出したくせに…縋り付く…。
思い出さない日なんて無かった。
走る子供を見て
もうこの位大きくなったやろな
生意気な口聞くんやろな
私は大人気なく同じレベルで
喧嘩するんやろな
自己嫌悪に陥る。
だから…サトシから逃げたんだ。
上手く言葉を誘導して
被害者ヅラして…全てに目をつぶって
もう嫌だ…。
『結…』
突然の声に驚いて顔を上げる。
『何…泣いてんねん…』
そんな悲しそうな顔しないで
『俺の事、嫌になった?』
違う。お願い捨てないで
『結が俺の事嫌いになっても
離す気なんて無いからな?』