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もっと夢を見ていたい
第11章 21 ( 2
食べ終わった容器を
私から取ると彼は片付けに行く。
何も言うことないの?
今のは無かった事?
監禁ごっこ遊びじゃないのか…。
漠然と今を理解した。
戻ってきた彼の手には
私のタバコと彼のタバコ
サイドテーブルにあった灰皿を
二人の間に置いてタバコを吸い始める。
私もタバコを咥え火をつけようとする。
手が震える…
たった今起こった出来事で
自分の状況を理解し
絶望が湧き上がる。
どうにか火をつけ
落ち着かせようと深呼吸をする。
『…結』
彼の声が…怖い…
これから…どうなるの…?
黙っている私の頭を撫でる。
ビクッと肩を震わせた私を
哀れむような目をして見ている。