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もっと夢を見ていたい
第15章 22(3
急に居心地が悪くなる…。
『…引っ越した?』
何故か私はサトシに聞いた。
『いや…あそこは便利やからそのままやで』
『……そっか。』
会話はそれだけだった。
なのに胸を締め付ける。
『…お前も消してなかったんやな』
思わず左手首を撫でる。
返事はせず俯いた。
『あースッキリした!』
レンは上機嫌で戻ってきた。
『そろそろ帰ろうか。俺酔ってしまったし』
サトシが提案する。
『そやな!そうしよか』
彼は頷いて私を見た。
『……帰る』
そう言うと彼はニコと微笑んで
私の手を引いた。
歩くとアルコールが早く回る気がする。
ふらふらと彼に寄りかかりながら
家に向かって歩いた。